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浜田省吾とあいみょん――父から娘へのメッセージ

浜田省吾

■ はじめに:音楽がつなぐ親子の絆
2025年3月、シンガーソングライター・あいみょんが30歳の誕生日を迎えた日、彼女の父親から一通のメールが届きました。そこには浜田省吾の楽曲「The Little Rocker’s Medley」の一節が添えられていたのです。
“Don’t trust over thirty.”
「30以上のヤツを信用するな」ってことなんだけど、ところが、オレも、とうとう30になってしまった。
だけど、ステージの上に上がって、ロックンロールを演っている時は、今も変わらずティーンエイジャーだ!

このメッセージは、浜田省吾がライブで語ったMCの一部。父親はこの言葉を、30歳になった娘に贈ったのです。

■ 浜田省吾「The Little Rocker’s Medley」に込められた精神
「The Little Rocker’s Medley」は、浜田省吾が若きロック少年たちに向けて贈ったメッセージソング。収録されている「あばずれセブンティーン」などとともに、青春の葛藤や情熱を描いた楽曲群の一部です。
浜田省吾は、年齢を重ねても“ロックの魂”を失わないことを強く語ってきました。彼にとって音楽とは、年齢や立場を超えて自分を貫く手段であり、若さとは“生き方”そのものなのです。
この精神が、あいみょんの父親を通じて、次の世代へと受け継がれました。

■ あいみょんの音楽的ルーツと父の影響
あいみょんの父親はPAエンジニア(音響技術者)として音楽業界に携わる人物で、浜田省吾の熱心なファンでもあります。彼の部屋には大量のCDが並び、あいみょんはそれを「TSUTAYA」と呼んでいたほど。
幼い頃から父の影響で吉田拓郎や浜田省吾、スピッツなどの音楽に触れて育った彼女は、自然と“言葉で情景を描く”スタイルを身につけていきました。最初に手にしたギターも、父が貸してくれたエレキギターだったそうです。
「浜田省吾がいなければ、父は音楽の仕事をしていなかったかもしれない」
「父ちゃんから送られてきた浜田さんの言葉、めっちゃカッコよかった」

あいみょんはラジオ番組でそう語り、父からのメッセージに感動した様子を見せていました。

■“TSUTAYAの部屋”から生まれた言葉たち

あいみょんの音楽には、どこか懐かしくて、でも鋭く刺さる言葉が散りばめられています。そのルーツは、彼女の家庭環境にあります。

  • 兵庫県西宮市出身。甲子園球場が見える屋上のある家で育つ
  • 6人兄弟の大家族。父・母・姉・妹・弟3人という構成
  • 父親はPAエンジニアで、音響の仕事に携わる“裏方のプロ”
  • 父の部屋には大量のCDが並び、あいみょんはそれを「TSUTAYA」と呼んでいた

この“TSUTAYAの部屋”こそが、彼女の音楽的原点。吉田拓郎、スピッツ、そして浜田省吾──父が愛した音楽を、娘は自然と吸収していったのです。

■ 父親から受け継いだ“浜田省吾愛”

あいみょんの父親は浜田省吾の熱烈なファン。ライブの音響を担当する仕事柄、ステージ裏の世界にも精通しており、娘にとっては“音楽の案内人”のような存在でした。

  • 初めて手にしたギターは、父が貸してくれたエレキギター
  • 浜田省吾のライブMCを引用して、30歳の誕生日に娘へメッセージを送る
  • あいみょん自身も浜田省吾の楽屋で初対面し、号泣するほどの感動を味わった

「浜田さんに会えた時、人生で一番ドキドキした。泣いてしまった」
― あいみょん(J-WAVE NEWSより)

このエピソードは、音楽が単なる娯楽ではなく、“生き方”として親から子へ受け継がれることを示しています。

 

■ 表現者としてのあいみょん──浜田省吾との共鳴

浜田省吾が描いてきた“青春の痛み”や“社会への問いかけ”は、あいみょんの歌詞にも通じるものがあります。

  • 「君はロックを聴かない」では、音楽を通じて人と心を通わせる姿勢が描かれる
  • 男性目線の歌詞も多く、浜田省吾のように“視点をずらす”技術が光る
  • 家族や地元への愛情を、さりげなく歌詞に織り込むスタイル

■ 30歳の節目に贈られた“ロックの魂”
30歳という年齢は、人生の節目であり、社会的にも“成熟”を求められる時期です。しかし、浜田省吾の言葉はそれに抗うように、「ステージに立つ限り、ティーンエイジャーであり続ける」と宣言します。
このメッセージは、音楽を生きる者にとっての“覚悟”であり、“自由”の象徴でもあります。あいみょんはこの言葉を受け取り、「私もステージに立っている時はティーンエイジャーなので、信じてついてきてほしい」と語りました。
父から娘へ、そして浜田省吾からすべての表現者へ──この言葉は、世代を超えて響き続ける“ロックの魂”なのです。

■ 音楽が紡ぐ世代の物語
浜田省吾は、1970年代から一貫して“若者の声”を歌い続けてきました。社会への疑問、夢への葛藤、そして愛と希望。彼の音楽は、時代を超えて共鳴し、今も若い世代の心を動かしています。
あいみょんは、その“声”を受け継ぎ、自分の言葉で新しい時代を描いています。彼女の歌詞には、浜田省吾のように“風景”と“感情”が同時に流れているのです。